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香部屋係

教会堂で典礼祭具を保管したり司式者や奉仕者が祭服を身に着けたりする部屋を香部屋あるいは祭具室、またはラテン語でサクリスチアといいます。香部屋係はサクリスタとも呼ばれ、司式者や式典長の意向を十分理解したうえで、典礼書や祭服を含めた典礼祭具全般を管理し、典礼暦や典礼書の指示に従って必要な祭具の準備と片付けを行います。さらに、照明・音響・空調の配慮、教会の鐘を鳴らすことなどを受け持つ場合もあります。また、日常的には聖布の洗濯や祭服の管理、ホスチアやぶどう酒、ロウソクといった消耗品の補充、聖水の管理なども行います。『聖書と典礼』など会衆用の資料の準備を香部屋係が受け持っている教会も多いと思います。
香部屋係は祭儀の中で表に出ることはありませんが、典礼奉仕者として責任の重い不可欠の存在です。会衆や司式者が何も心配することなく祭儀に集中できるのは、香部屋係の奉仕に負うところが大きいのです。香部屋そのものの整理整頓や保管場所の情報共有、防虫(ぶどう酒やホスチア、祭服)や防犯(聖櫃のカギ、献金、香部屋の施錠など)にも配慮し、香炉などで火を使う機会も多いため火の始末にも注意します。香部屋係は、ミサをはじめ、結婚式や葬儀などが行われるたびに、祭儀の前の早い時間に準備に入り、祭儀中も不備がないか心を配りますから、気が休まることはありません。「香部屋係とオルガニストはミサの間ずっと気を散らしているので天国に行けない」という冗談があるほどです。そして祭儀の後は片付けを終えてから退出します。
香部屋係はかつて教会の公の役職とされ、聖職者に数えられたこともあるようですが、現在はとくに規定や資格はなくだれでも務めることができます。典礼奉仕者の一員として侍者など他の奉仕者と協力しつつ、準備に支障がないように、チームで係を受け持つのが望ましいと思います。典礼と取り扱う事柄に関する十分な知識と敬意が必要ですが、実際に任務を果たしながら学ぶことも多いので、典礼の責任者や先輩に手ほどきを受けながら身に付けていくのがよいでしょう。具体的な参考書として、『香部屋係のハンドブック』(白浜満・齊藤賀壽子共著、教友社)があります。
(『家庭の友』17年1月号より)

by nagasakitenrei | 2018-09-18 17:27 | 典礼奉仕